| 初めての感触 |
| とっぱじめから、ちょっとキツイお話を・・・・だって、一番初めに体験した強烈な出来事だったんだ もん。(あの時は・・・・今では普通のことなんだけどさ) まだ、就職して、実際に病棟に出て1週間くらいしか経っていない時に、新人2人で脊髄損傷で 下半身が麻痺している患者さんの体を拭いていた。彼は、そのような体になって、もう何年も経過し、 入院生活にも慣れている。若い新人看護婦にとっては、良いおじさんだった。 下半身が麻痺してるということは、もちろん排泄障害もある。自分で尿や便を出せないのです。 尿は自分で管を用いて、数時間おきにとっていたし、便は2〜3日おきに浣腸。 そして、その日は、調度浣腸の日。浣腸をして、洋式のトイレで頑張るおじさん。 だけど、でないんだなぁ、これが。 「だめだなぁ、こりゃぁ。指で出してくれんか〜」と、さら〜っと彼は言う。 ‘指?指って、誰の?’(・・?) ‘それって、摘便のこと?私がするの?看護婦さんを呼んでくる?’ そうだ・・・私も看護婦さんだった・・・もう学生じゃなかったんだ。 ってことは、私の指かい? えぇぇぇぇ!!||||( ̄▽ ̄;-)|||| まじ??人の肛門様に指を入れろってかぁ?そんなこと、実習でやっていないもん。 だけど、患者さんの前でオドオドも出来ない。入れられるほうは、もっと嫌だと思うし。 「はいはい、摘便ですね〜」(笑顔。しかし、引きつる) 恐る恐る、人差し指を差し込む・・・あまりにリアルなので、以下省略。 このとき、初めて人間の直腸のぬくもりというものを、右手の人差し指で感じた・・・・ 言い忘れたけど、もちろん手袋はしています。(あたり前・・素手では出来ません) 今思うとたいしたことじゃないんだけど、あの時は結構衝撃的だったのよね。 今?頼まれなくたって、自ら率先して、やっちゃうわ〜。 たくさん収穫できたときなんて、結構嬉しいものなのよ♪ 人間、便が詰まったら、大変だからね!生きて行くためには、必要なことさ。 |
| 入れ歯 |
| 安静の制限や寝たきりの人は、1日に生活をベッドの上で過ごす。 洗面、食事、排泄、そんな1日の基本的な生活の援助も私たち看護婦の仕事です。 そうなんだけどさ、それは学生のときからわかっていたのだけど、想像もしていなかったことがあった。 洗面の介助をするということは、入れ歯も洗わなくちゃならないのであ〜る。 そりゃぁそうだよね、歯磨きだもんね。 食後のお年寄りの入れ歯を外して、洗面所へ行って、歯ブラシでゴシゴシ。 これまた、強烈にき・た・な・い・・・・(泣) 色んな食べ物がつまっていて、おえぇぇっとなりそう・・・ シモの世話のほうが、いいんじゃないか?とさえ、思える。いやぁ、まじでさ〜。 でも、こんな仕事も今は、全然平気。(もちろん、手袋着用) 入れ歯を上下合わせて、カタカタしながら、遊んだりもしてしまう・・・ 人間、汚いことにも慣れてくるのだなぁと、しみじみ思いますね。それって、良いこと?? |
| 産気づく? |
| 小学生以下の子供には、親が必ず付き添いすることになっていました。 小学生以下の子供がいるのだから、他の兄弟も小さかったり、中には妊娠中のお母さんも もちろんいます。 夜勤のとき、何事もなく消灯を迎えて、「さぁて、休むかぁ〜」 (消灯の後、少し休憩して、また記録 などの仕事に取り掛かるのです)と、思った矢先、妊娠中のお腹の大きなお母さんが、「すいません」 と、やってきた。 「なんだか、陣痛のような感じで、お腹が張るんです」 「なんですとぉ!!」 総合病院だったので、産婦人科に問い合わせるが、うちの病院にかかっていたわけではないので 診ないと言う。なんて、冷たい病院だ・・・・こういうところ、大きな病院は融通がきかなくて、困る。 そのお母さんは、市内の大学病院で見てもらっているとのことで、「何でやねん」と、思いながら 私たちも、あっちこっちに電話をかけたり、大忙し。結局、大学病院に行くことになった。 タクシーを呼び、準備が終わっても、電話連絡しておいたご主人が、家が近いというのに 待てど暮らせど、やってこない。 そうこうしていたら、他の病室で、「ドドンッ」 「ゲッ?誰か、落ちたな」 トイレに起きようとして、転ぶ老人が多いのだ。そして、それは私たちの管 理ミスかのように問われる。事故届も提出しなくてはならない。 血相変えて、音のした病室のほうへ行くと、じーさまひっくりかえってるぞ! 受け持ち看護婦が、バイタルサイン(血圧、脈拍、体温、呼吸数など)を測定、意識・外傷の確認などをす る。そうしたら、今度はナースステーションから離れたところにある処置質の前のイスで誰か横たわっ ている。なんだ?なんだ???行ってみると、また別のじーさま。 「今日は、ここで寝かせてもらえないかな?」 おいおい!病室の自分のベッドへ戻ろうぜ! 半分ボケ状態の彼を部屋に戻す。次は、何だ??? 入院中の息子は、目を覚ましたときに、お母さんがいないといって、泣き出しても困るので ナースステーションの横の処置をする部屋に、ベッドごと運ぶ。 いつもはボケ老人達の夜の収容部屋となっているのが、今日は先客はいないので、助かった。 そうこうしているうちに、ご主人が登場。「ハァ、ハァ、すいません」 どうでもいいけど、遅いぞ! 「自転車できたものですから」 お〜〜〜い!!緊急事態だといってるのに、ちゃりんこで くるとは・・・・どうやって、大学病院へ行く気なんだ? 結局、またタクシーを手配して、母と父は大学病院へ向っていった。 陣痛ではなく、大事にもならなくて、すんだようだったけど。 もう、余計な仕事だったなぁと、思わずに入られない。 その後?息子は朝まで、ぐっすり眠っていたようで、特に問題はなかったとか。 私たち?1時で終わるはずの仕事が、朝の4時までかかってしまいました。 ほんと、何が起こるかわからないのが、病院の中なのです。 |
| 旅立ちの処置 |
| 今の世の中、大半の人が病院で最後のときを迎える。 大勢の家族に見守られ息を引き取る人や、たった一人で人生の終止符を打ち、市役所の人が 引き取りに来ることもある。 「死んじゃった〜、さようなら」というわけではなく、病院の裏玄関から患者さんを見送るまでが 私たちの仕事なのです。葬儀屋の車に乗せられて、角を曲がっていなくなるまで、私たちは頭を 深深と下げたままだ。「ごくろうさまでした」と死人にねぎらいの気持ちを寄せるのだが、冬は半袖の 白衣で外にいるので、たまったものじゃない。さっ、さむい・・・凍死する・・・・ 「はよぉ、いけ!葬儀屋の車!!」という感じ。 そんな見送りの前にやるべきことがある。死んだ人をそのまま家族と葬儀屋に受け渡すわけでは なく、体を綺麗に拭いて、穴という穴に綿を詰めて・・・といった死後の処置だ。どこの病院にも ‘旅立ちセット‘、‘エンジェルセット‘と言うような道具箱が用意されている。 私も一番初めのその処置をしたときのことを覚えている。身内以外でみる初めての死体。 気持ちが良いものではない。昼間だからまだ良かったけど、先輩看護婦と二人で、まず死体に 一礼をし、重たい体をあっち向けたりこっち向けたりしながら、処置をいかなければならない。 途中、腕がだら〜〜んとベッドからぶら下がり、びびる。そんなドキドキしながらしてるのに 先輩ったら「ちょっと物を取りにいってくるね」とか言って、私を置き去りにして部屋から出て行って しまった・・・・・死体と二人きり。こえぇぇ・・・・||||( ̄▽ ̄;-)|||| 死体に話し掛ける?返事したら、怖いし・・・・ 目が開いたら?呼吸し出したら?そんなことあるわけないっつーのに考えちゃうのよね。 もう死体から目が離せない。なのに、先輩は一体何を取りに行ったんだか、待てど暮らせど帰って こないんだよ。そんなんだったら、私が取りに行ったよ〜。 もうだめ・・・ベッドサイドのカーテンをひき、カーテンの外で待つことにした。 怖がりのかわいい新人だったのさ。 今でも、夜中に死体と二人きりとか一人で霊安室は、やっぱり嫌だな・・・・ |
| 洗濯ばばぁ |
| 洗面所のそばを何気なく歩いていたら、仲の良い友人が背中を丸めてなにやらやっている。 青いバケツにお湯をはり、洗濯だ。 よーくみると、じーさんの白いブリーフ。うんこ付。 はっはっは(●⌒∇⌒●) 看護婦ってたいへ〜〜〜ん。 友人も「ここまでしてあげなくちゃならないわけ?」と、苦笑いしていた。ほんとだよ! |
| 患者さまの手となって・・・・ |
| 両足骨折は、ベッド上の生活を強いられるので、もちろん排泄もベッド上。 え〜っ、そんなのいやだ〜と思うかもしれないけど、両手骨折とどっちがいい??? そりゃぁ、ベッドの上で排泄して、大なり小なり、出したものは、ナースに見られる。 でも、仕方がないじゃん、骨を折ったのは、私じゃないもん。 「看護婦さんに悪い」って言う人もいるけど、ナースはそんな排泄介助は、へとも思っちゃいない のが現実。(時間によるが)それよりも、出さない人のほうが心配だし、出さないほうが仕事も増 える。確かに、ベッドの上での排泄はいやよね。でも慰めても、私は変わりにトイレへいけないの で、「さぁ、諦めるしかないのよ。みんな一緒、一緒」と、訳のわからない声をかけておく。 でも、みんなそのうち慣れてきて、骨折部も痛みが薄れてくるせいか、自分でお尻を拭いたり、 パンツをあげたり、出来てくるものだった。 だがっ!!手は、そうもいかないのよ。ギプスが取れるまで、自分の鼻っ面をかくことも、トイレ へいけるが自分でパンツを下げることも、拭くこともできない。 1日に何度もナースとトイレで待ち合わせ。 ご飯を食べるときや歯磨きのときも、人の手を借りなくちゃならないし、鼻をかみたくても、 やっぱりナースの手。自分でできるのは、歩くことだけ。だって、手は使い物にならないんだもん。 お気の毒。せめて、利き腕じゃなくても、片手だけの骨折にしておきたいものよね。 選べないけど・・・ 鼻かみの介助も、整形外科で初めてやったが、もっと初めてのこともあった。 「へんなこと頼んでも良いですか???」、「何々?遠慮しないで言ってよぉ。」との私の優しい 声に、返って来た返答は、「鼻毛を切ってもらっても良いですか?」 「へっ???」、 「鼻毛を・・・でもいいや、悪いし」、 「良いよ、そんなことくらいやるよ。自分で切れないものね」と、 いやという気はしなかったけど、かなり笑いのつぼにヒットした。笑っちゃいけない、彼は本気だ。 かなり、こらえた。はっ、鼻毛だって〜〜。(^◇^) そんなことまで、やっちゃうのぉ〜? 私、他人の鼻毛まで切っちゃうの〜〜?にやにやしちゃう。いやじゃないけど、 いくら優しくても、私のはさみで鼻毛は切れない、そこまでできない。別料金になる。 医療用のはさみを取りに行き、「これから、鼻毛を切ってくるね〜〜♪」と、みんなに報告。 なぜか、私もはじめての仕事にうきうき。変態?そして、いざ鼻毛カット。彼の顔に大接近したとた んに、彼が鼻毛を切りやすいように、鼻を持ち上げた。 (わかる?手を使わないで、顔の筋肉で鼻毛を出したのよ!!)。 その瞬間、噴き出しちゃった。ぶぶ〜〜〜〜〜っ・・・・ 鼻毛を切る手が震えてしまった。本人は真剣なんだけどさぁ〜〜〜、やばいよその顔。 あの顔、一生忘れないなぁ。 |
| 床屋さん |
| 原則的に患者さんの髪の毛は、切らないんだけど、それも手術前となれば、話は別。 散髪というよりも、丸坊主にしなくちゃならない。でも、バリカンでずるっとやってしまうのは、結構 楽しいので、この仕事の人気度は高い。 これがまた頭の手術をするくらいだから、手術前からわけわからんちんの人が多いので、丸坊主 にも勢が出る。 「さぁ、どこから刈るかな〜。よし、落ち武者だ!」、「かっぱハゲ、いっちょあがりっ!」などと、頭 の真中から、刈ってみたり、モヒカンにしてみたり・・・ははは、患者さまごめんなさぁ〜い。 でも、それくらい楽しまないと・・・・。でも、さすがに女性の頭を丸坊主にするのには、気がひけました。 髪は女の命ですものね。 |
| 丸刈り |
| 手術前に、手術する部分を清潔にするためという理由で、昔はよく毛がそられていた。 例え産毛でも、そりそりされていたけど、今は皮膚に傷がつき、余計にバイキンが残りやすいという ことで、あんまり毛はそられなくなったが、それでもやっぱり手術の際に邪魔となるような毛は、私た ちナースの手で、剃られてしまう。ときどき、医者よりも先に、患者様を切ってしまうことも、無きにしも あらず・・・ははは、笑っておけっ。^^; だいたい、丸刈りにしなくちゃならないのは、一番剃られたくない、そうあの部分! 言っておくけど(誰に???)、男の人よりも女の人のほうが、大変なんだから〜。 剃られるほうは、かなりいやだと思うけど、剃るほうは、かなり入り組んでいる部分なので、傷つけた らどうしよう、あれ?それないなぁ〜、剃りずらいなぁ〜などと、とっても真剣なのです。 あまりにも真剣になりすぎて、患者さまの股間に、自分の顔が大接近していて、ハッとすることが ある。おぉ、あぶないあぶない、くっつくところだった・・・・(-。-; 露出部分を最低限にしてあげたいけど、いろいろな方向から攻めないと、かみそりの刃が上手に あたらない。あっち向けたり、こっち向けたり、足を開いてもらったり、こっちも試行錯誤なのよ。 でも、あんまり触ると、男の人は、変化をきたしてしまう。その時の気まずいことったらないので、 出来るだけ避けたいのだが、生理的な現象は、なかなかコントロールも出来ず・・・そんなときは、 「ちょっと休みましょうね」と、落ち着くのを待つしかないのだ。ふぅ〜・・・かわいそうだよね。 |
| エステサロン |
| 私の最も好きな仕事がある。爪切りよりも、耳カキよりも、超得意とする看護技術??? それは、毛穴の油しぼり♪油っぽいじーさんを見つけたら、顔を大接近させて、毛穴の観察! この場合、しっかりした人は対象外となる。急に鼻の頭の油を搾りだしたら、激怒しそうだもんね。 幸運な対象者は、多少、ボケているか、寝たきりの、油っぽい人。 私の手厚い看護が、受けられるのだ。ありがた迷惑ともいうのかもしれない・・・・ そんな対象者は、普段顔を洗っていたのかしら?と思うほどに、入院時は毛穴から、油が吹き出て いる。油というよりも、脂だ。それを、むぎゅ〜〜っとしぼると、毛穴からにょろにょろって、黄色の 脂が噴出してくるのよ〜〜〜。きゃぁ〜〜〜っ、きもちわる〜〜〜〜。きたねぇ〜〜〜っ でも、やめられない・・・・(やっぱり、変態?)しぼりきった毛穴は、ぽっかりと穴があく。 鼻の頭に無数の穴、今日もがんばったわ。自己満足♪なんと言われても良いわ。 患者さまをキレイにしているのに、何が悪いんだ!(逆切れ) でも、やっぱり素手ではムリなので、手袋着用です!当たり前のど真ん中よ。 素手で患者様の世話ができるかいな。食事の介助だって、手袋を着用したいくらいだわ。 そして、画期的な方法を思いついた! 痰などを吸引するために、ベッドサイドに設置されている吸引器が目に付いた。 ははぁ〜〜〜ん、( ̄ー ̄)ニヤリッ なぜもっと早く気がつかなかったのかしら。エステの吸引と同じじゃん? 脂の浮き上がった小鼻にくっつけてみたら、普段痰などを吸い上げていたその吸引は、いい感じ で、毛穴から脂を吸い取ってるじゃないの〜。それから、毛穴の掃除が日課となった。 たまに、「いてててっ」と言われちゃうのだけど、「ちょっと待って、今いいところだから」と、訳のわか らないことを言って、脂を搾りつづけました・・・・自分の身内に面会へ行ったときに、鼻の頭が赤く なっていたら、そこには私が働いてるかもしれませんよ。ほ〜〜ほっほ(●⌒∇⌒●) |