患者さんいろいろ
 人間相手の仕事なので、変わった人、素敵な人、面白い人
いろいろな人に出会います。それが、ストレスにもなるけれど
この仕事の楽しいところなのではないかな?と、思ってる人
多いと思いますよ。
空き巣
  入院中によく外出する患者さんがいた。尿管結石だったので、当の本人には悪いけど、たいした病気で
 は、ない。その患者さん、退院そうそう、新聞に載っていた。なんと、葬儀などで留守の家を狙っての空き巣
 だったのだ。これには、み〜〜〜んなびっくり!入院中の外出も空き巣のためだったのだろうなぁ・・・・
 たいした仕事もしていないのに、ブランド物ばかり持っていたもの。
 つかまる前に、何かプレゼントでもしていってくれたら、良かったのに。(笑)
お父さんの鏡
  5〜6歳の娘の入院に付き添う自衛官のお父さんがいた。他の子供の育児をするお母さんに変わって
 休みを取りやすいお父さんの出番となったよう。同じ子供の病室では、お母さん達が付き添いをしているの
 で、男であるお父さんは、夜になると看護婦が使うカンファレンスルームへ、ベッドごと移動。朝の5時には
 起きて、「すいません、子供をお願いします」と言い、ジョギングに出かける。起床時間になると、ベッドをまた
 部屋に戻し、娘の髪の毛をきれいに三つ網にする。本当に他のお母さん達よりも、出来ている。
 お母さん達が、留守にしている間、昼寝中のほかの子供の見張り番まで引き受けて、本当に夫にするなら
 こういう人だなぁ〜と、思わされる優しいお父さんだったなぁ〜。そんな人、なかなかいないよねぇ。
やくざ
  刺青を取りに来る人が、結構いた。取るくらいならば、入れるな、ばぁ〜かと言いたくなってしまう。
 けど、若気の至りなのかもね。でも、中にはほんまもんの元やくざがいた。それはそれは、きれいな龍?
 だったかが、肩から腕にかけて、‘日本昔話’の歌の画面のように、泳いでいた。
 まだ、若い20代後半くらいの人だったのだけど、その世界からはずいぶん前に足を洗っていて、結婚して
 小さな子供がいた。その子供と一緒にお風呂に入りたいと言うそんな理由で、自費で手術を希望。
 病気ではないので、保険はもちろん適用にならない。ぜったに100万円内に収めて欲しいと、がんばって
 お金をためてやってきたのだろう。刺青を入れる時だって、お金がかかっただろうにねぇ〜。
 「ふ〜〜〜ん、更生したんだ〜。子供ためにね、きれいな龍を取っちゃうんだねぇ。」と、少しだけその元やくざ
 に感心したが、人間そう簡単に変わるまい。
 病院のご飯がまずいと、発狂して、ご飯を配っていた看護助手さんに向って「ババ〜このやろう!!」
 刺青を削る前に、お前は1回死んだほうがいいという感じ。でも、バカは死んでも治らないって言うから
 無理よね。些細なことに文句をつけては、発狂。弱い犬ほど、ほえると言うから、やくざの世界でも
 きっと芽が出ずに足を洗ったのだろうなぁ〜。中途半端な人だよね。
 傷が完全に治ってないけど、入院費の問題で100万円以上になる前に、退院していった。
 今ごろあのバカは子供と一緒に風呂にはいって、満足しているのだろうか・・・・
 刺青は取れたけど、あんたの肩から腕にかけて、つぎはぎのパッチワークですから!
巨デブ
  体重160kg、あの巨体は私の看護婦生活の中で初めて、いや人生の中であんな岩のような人を
 間近で見たのは初めての出来事だった。でかいでかい、顔も体もとってもでっかい。
 入院してきたときに体重を測るのだけど、一つの体重計では測りきれず、となりの病棟からもう1台借りてき
 て、2台の体重計に片足づつ乗せて測ったら、160kgだったのだ。重過ぎ・・・・
 手術台も2台使ったとか・・・手術前にT字帯(ふんどしみたいなもの)を用意してもらうのだけど、そんな体に
 あうT字帯など、売ってるわけがない。と言うわけで、妻が作っていました。(妻がいること自体、驚き)
 その代物は、なんと3mくらいあった・・・・・病院の寝巻きもサイズが合わず、浴衣式の寝巻きを、背中側に
 1枚かけて、前側に1枚かぶせて、肩を洗濯バサミで止めると言う、前代未聞のいでたち。
 手術後ICUに迎えに行くのを担当したのは、私だったのだけど、ベッドも体の小さい私には重いのでは?
 ということで、3人でお迎えに行きました。普通は、一人で行くのですよ。
 点滴用の薬も、普通の人の2倍。お尻から入れる痛み止めの座薬も、普通は50mgと言うのを1本なのだけ
 ど、彼の場合3本・・・・いっぺんに3本だよ!!そんなの聞いたことないよ〜〜〜。
 普通の服はどんなのだったか、忘れたけど、妻が持ってきた彼のパジャマは、前開きなのだけど、その
 前開き部分に追加の布が足され、ボタンがつけられていた。デブって、大変だね。
 手術後初めて歩くとき、「肩かして〜、看護婦さん」  えぇぇぇ???あんたにこの私の小さい肩を?
 「無理っす、無理だってばぁ〜」 この人は、自分が人並みの体じゃないってことわかってるのかしら?
 わたしの何倍の体重があると思ってるのだろう・・・・あんたがよろけても、私は支えられないよぉ。(><)
 ほんと、デブの患者さんって迷惑以外の何ものでもないんだよ〜。腰も痛くなるし、私はデブ恐怖症。
 お願い!やせてから病院にきてください。ささやかな願いです。
不倫の行く末
  不倫なんて、珍しい物じゃないけど、やっぱり自分のパートナーが不倫をしていたら、血の気も上がる
 もの。もっといい女がたくさんいるだろうよというような人の妻に手を出した哀れな患者さんは、訪問先の
 彼女の家で、彼女の夫に、数箇所刺されて運ばれてきた。胸やら、足やら・・・・しかも、自分の持っていた
 ナイフらしい。なんでまた、そんなものを持ち歩いているのかも不思議。結構な年齢なのに、もっとしっかり
 しようじゃないか!「人の妻に手を出して、その夫に刺されました。」とは、会社にも実の親にも、言えないも
 ののようで、みんなに嘘をつかなければならない入院生活を送っていた。
 そんな事件の後なのだから、行動も慎めば良いのに、夫が留置場に入ってるときがチャンスといわんばか
 りに、その冴えない人妻は、毎日面会にやってくる。人間悪いことは出来ないものだ。
水が飲みたい
  検査や手術などのため、食事や飲水が止められることは、病院では良くありますよねぇ。
 確かに、空腹や喉が乾くのは辛い。でも、自分のしていた水枕を開けて、中の氷水を飲んだ人がいたなぁ。
 床に落っこちた氷とかも、拾って入れちゃったりするし、水枕の中なんて、汚い・・・・・おえぇぇぇ。
 まぁ、そのあとお腹は壊さなかったようだけど・・・。それにしてもねぇ。
でちゃった・・・・
  25歳のころ、私と同じ年の男の人が入院してきた。ちょっと?いや・・・かなり精神的にやられていたの
 だけど、まさかねぇ・・・・。ある夜勤のとき、もうすぐ朝だ〜という、5時くらいにその彼からナースコールが
 なった。どうしたのかなぁ〜〜〜???とか思いながら、懐中電灯で照らしながら、ベッドサイドにいくと
 「すいません。もらしちゃった・・・・」、なぬっ??「シーツもぬれちゃった?起きて寝巻きを取り替えようよ」
 おしっこをもらしたのかと思い、シーツを見てみると、茶色いシミが・・・・なに??これはなに??? 
 いや〜〜〜ん、におうわぁぁぁ!!そうなのよ、彼は便をもらしていた。ありえないっ!!
 そんなことがあっていいのぉ???
 普通この年で、寝ながらうんこをしますかぁ?それも、ちょいもらしではなく、大量に!
 すべての大腸から、搾り出したのではないかというような、大量のうんこを彼はパンツの中にしてくれていた。
 信じられん・・・・そして、同じ年の看護婦にその始末をさせるなんて。

 
お尻を拭いて、やっとベッドの脇に立ち上がった彼は、下半身すっぽんぽんのまま、途方にくれていた。
 情けない光景だった。そんな情報は、もちろん朝の申し送りで、次の勤務の人に、引き継がれる。
 こんな失態も、全員に知れ渡るのが、病院の怖いところかもねぇ。
禁煙したほうが・・・
 入院までの経過を見て、笑わざるえない人がいた。

 「タバコを吸っていて、人差し指をやけどした。そのやけど部分にガーゼを巻いて、タバコを吸っていたら
 ガーゼに火が燃え移り、またやけど」 おい!!!学習しようよ!

 
結局、手術をする羽目になったのだけど、その人は禁煙できないだろうなぁ〜。
ひどい先祖
  ご主人の仏壇に、線香を上げていたら、ろうそくの火が着物の袂に燃え移り、全身の大やけどを負って来た
 80すぎのおばあちゃん。ひどくない?血も涙もない先祖だ。結局、一命を取り留めたけど、寝たきりになって
 しまい、痴呆も進み、他の病院でなくなったと新聞のお悔やみ欄で知ったけど、仏壇になんか手を合わせなけ
 れば、まだ元気だっただろうにと思わずにいられない。まったく、ひどいことをする先祖だ。
 
  でも、そのおばあちゃん、結構笑わせてくれた。看護婦二人で、体位交換にいくと、看護婦を見て
 「かわいい妹さんだね〜」とか・・・・太った看護婦に向かって、「だるまみたいでかわいいねぇ」とか・・・
 だっ・・・だるま・・・(−_−;)  笑いたいけど、笑えない・・・・・。絶対聞こえているのに、私は聞こえない
 フリをして、「はい、次は右向きますよ〜」とか言って、その場をごまかすしかなかった。
 誉めてるんだか、けなしてるんだか、わからないようなことを言われていただるまのような先輩は、苦笑いをして
 いたというか、するしかなかった?
骨折の理由
  転んだり、交通事故で骨折してくる人は多い。特に老人は冬になると厚着をして、体の自由がきかなく
 なるようで、よく転んでやってくる。
 最近面白かったのは、子供と一緒にサッカーボールで遊んでいたら
 ボールの上に乗り上げてしまい、そのままずって〜ん!ポキッ・・・・はい入院!!
 家族サービスも無理はしないほうがいい。父親の株という物を下げかねない出来事だった。かっこわる・・・
  そして、こんなのあり?というような・・・朝の申し送りで、「1号室の○○さん、腕相撲で上腕骨折し、入院
 です」。(・・?) エッ誰もが朝から目が覚めた。そこまで腕相撲をしないとならんのか?
 あほか〜。調度受け持ちだったので、患者さんの前でも、前代未聞だと笑ってしまった。笑うよね〜。
ひきにげ?
  目覚めたら、田んぼに落ちいて、ちゃりを押しながら、自宅へ戻り、翌日に病院へやってきた10代の患者
 さん。両腕骨折していたのに、よく家に帰ったし、一晩我慢できたものだ。
 「酔っ払っていたの?」「うん」 彼はその後、両腕が使えなくて、すべてのことをナースに委ねなければなら 
 ないというのに、恥じらいも無い10代だった。ただ、パンツの位置にはこだわりがあり、トイレに行ったときに
 ズボンとパジャマを上げ下げしてあげるのだけど、あんまりあげると嫌がるのよねぇ〜。今風に、腰の位置
 じゃないとだめらしい。わざと、上の方まであげてみたり・・・ははは いつも汗ばんでいる子だったなぁ。
  受傷した理由も、上に書いたように彼がいうんだから、別に疑問にも思わなかったが、隣のベッドの人に
 よると、独り言の激しい彼は、夜な夜は「おかしい・・・きっとひき逃げされたんだ・・・今ごろ言っても、遅い
 か・・・」などと、つぶやいてるという。
 おかしいのは、おまえだっつーの!ひき逃げだと思ったら、そのときに警察を呼べよ。もう、遅いってばねぇ。
 ひき逃げって、事件ですから・・・・彼をひいた人は、どきどきして、翌日のニュースを見たかもしれないし、
 もしかしたら現場に戻ったかもしれない。あほな人をひいた犯人は、幸運の持ち主に違いない。
出所
  ICUの面会は厳しい。面会時間は、短時間で、なおかつ身内のみといわれてしまう。検査後に造影剤を
 抜くために、透析をしに数時間だけ、入室してきたおじさん。元気のいい、別に感じは悪くなかったはず。
 そのおじさんに面会の人がきた。「すぐ終わるので、あわせてください:」という。
 私だって、けちじゃない。透析してるだけだし、本人は元気だから、いいか〜〜。
 「どうぞ、こちらですよ」と、笑顔でおじさんのところへ案内。その人を見るなり、おじさん「おっ!ご苦労!!」 
 私は。その場を立ち去ろうとしていたのだけど、私の背中越しに聞こえた言葉・・・・・
 「ただいま、出所してきました!」 ・・・Σ( ̄ロ ̄lll)え゜っ・・・!? しゅ、しゅ、出所って???
 ひぃ〜〜〜〜〜、振り返れない。聞こえない、聞こえない。私には、聞こえていませんよ。
 そんな報告のために、わざわざここに入ってくるな!
整体師
  「う〜〜ん、なんだか足の長さが違うな。腰に負担がかかってるぞ。ここに横になりなさい!」、
 「へっ?はっ、はい!」と、患者さまのベッドに横になった。(笑) 「どうですか?」と、患者さまの状態を
 聞きに来たはずだったのに、私の姿勢に指摘が入ったのだ。彼は整体師。あら、そうですかと、6人部屋の
 他の患者さまがいるというのに、私ってばなにやってんだ??σ(^_^;?  そのじーさまは、私の足を持ち上
 げ(他の人にパンツ見えるよ〜!)、カクカクッと私の股関節を調節している。
 これが、また気持ち良いのよ〜♪危うく、勤務中なのに、患者さまのベッドで寝ちまうとこだった・・・・。
 じーさま、死んじゃっただろうなぁ〜。
不倫
  ちょっと紳士的なおじさんには、キレイな妻と美人の娘たちがいた。なのに、おじさんの彼女は、同じ
 透析に通うアダムスファミリーみたいなおばさん。人間、きれいなものに慣れると、目が不細工を欲するの
 かしら?おじさんが入院するたびに、アダムスは現れる。きれいな妻だって、とてもよい人で、週に数回は
 遠くからやってくる。なのに、絶対に鉢あわせしないのよねぇ。いつか鉢合わせしたらいいのにと、ナースの
 中では楽しみにしていたのに、会わない。妻が帰った数分後に、アダムスは現れる。なんで〜〜〜???
 透析をして、仕事もせず、夫としての役目を果たしていないくせに、不倫かい!いい身分だよ、おっさん。
 だから、罰があたったんだな。入院を繰り返していたわ。